土田善太郎 作家生活55年展「夢色の七宝に魅せられて」


久しぶりの個展です。額やオブジェの他にペンダント・イヤリング・ピンバッジ・帯留めなどのアクセサリーも多数 出品します。
どうかご無理ない範囲でお越しくださいませ。

日時:2021年4月6日(火)〜12日(月) 10:00〜19:00(初日は13:00から / 最終日18:00まで)
場所 : collé 芦屋
共催 : (一社)WANOBI 和の美

collé 芦屋 http://colle.me/
〒659-0093 兵庫県芦屋市船戸町10-19 光ビル1階
TEL 080-4010-3989
JR芦屋駅から徒歩3分、阪急芦屋川駅から徒歩8分

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インタビュー記事

今回の会場であるギャラリーcollé 発行のフリーペーパー「Collé Do?」にてインタビューを受けました。
以下に転載します。

自由な表現にこだわり続ける81歳のアーティスト
七宝焼作家:土田善太郎さん インタビュー


夙川在住の七宝焼作家・土田善太郎さん。80歳を超えてなお、現役の作家であるだけでなく、SNSのライブ中継で工房の様子を発信するなど、新しいことにも積極的に取り組まれています。
七宝焼と聞くと「伝統工芸」や「徒弟制度」というイメージが強いですが、土田さんの経歴は、そんな先入観を覆す、意外なものでした。

きっかけは教室通い?

CD:この道に進むことになったきっかけをお教えください。
土田:1964年に大学を卒業してサラリーマンになってね。会社の近くに七宝焼の教室があって、そこに通い始めたのがきっかけ。
当時は七宝焼がブームで、そこら中に教室があってね。特に女性には人気の習い事だったんだよ。
それで、やり始めたら性に合ってた。しばらく習ってたら、いろいろ作品ができるでしょ?それを周りに売ってたら、月給ぐらい稼げてしまった。
サラリーマンも合わないなぁと思っていたし、元々モノづくりは好きだったから、こっち一本でやっていくか、と独立したんだ。

早いのが良い

CD:今、サラリと仰いましたが、教室で数カ月学んだだけで、月給分も売れるなんて、凄いですよね。七宝のどこが性に合ったんでしょう?
土田:とにかく結果が早いのが良い。例えばガラス作品だと、冷ますのに1日かかるけど、七宝は焼く時間が長くて2分。冷やすのも5分あれば充分。それで出来が悪かったら、また釉薬塗り直して、焼き直すこともできる。せっかちな僕にはピッタリだったんだね。あと、場所もそんなに要らない。机と電気炉、釉薬置く場所があったらできるから、気楽なんだよ。
CD:七宝焼のイメージが、どんどん変わってしまいます(笑)。
でも、結果的に生涯の仕事となった。秘訣はなんですか?

無理難題に応える

土田:時代としては、七宝は衰退していた。戦後、大量生産品としての七宝焼は樹脂にとって代わられて、歴史のある工房もどんどん潰れていた。昔と同じでは、食べていけないようになったんだね。
だから、若いときは問屋やメーカーさんから注文があったら、どんな無理難題でもなんとか応えようと、いろいろ試行錯誤した。それで鍛えられたなぁ。
例えばアクセサリーとか、毎回新しいデザインを自分でつくらなければならない。通り一遍のことでは、飽きられるから、斜めに釉薬入れてみようとか、焼いてから叩いてみようとか、いろいろ頭をひねる。
そうやって、工夫と発見を積み重ねてきた。それが自分の作品づくりを豊かにしてくれたし、そういう自由さが、自分には合ってたんだね。

自由に、もっと自由に

CD:今に続く自分のスタイルを、磨き上げたということですね。
土田:既成概念に囚われず、新しいことを模索するっていうのは、今でもずっとそうだね。
僕はね、技術を極める職人にはなれないし、目指してもない。画家がキャンバスに油絵を描くように、銅板に釉薬を塗って焼く、そういう作家なんだね。自由と創造性が何より大切なんだ。
僕も80歳超えたし、もうとにかく、売れなくてもいいから、自由につくっていきたい。それもたくさん。それが今の目標だね。

 

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